平成26年度(2014年度)
社会福祉法人 県央福祉会 事業計画書(案)

1.はじめに
 県央福祉会は、2つの理念と11の基本方針、3つの使命(ミッション)と4つ職員行動指針のもと、
福祉・介護の分野において重要な役割を担ってきたという自負のもとに、その社会的責任の
重要性を自覚し、利用者支援に当たっております。平成26年度は、長い間模索して参りました
医療部門への挑戦が始まる年度となります。また、昨年度から積極的に取り組み始めた、地域
社会への貢献活動や国際貢献をさらに充実させていく年度となります。
 時代は良質なサービスを提供する事業所が社会福祉法人に限定されることなく、NPO法人・
公益法人に限ることなく株式会社や有限会社等との競争が始まり、選択される業種となりました。
当法人は、お客様である利用者さんやご家族、そして一般社会から選択される事業所作りを目指
さねばなりません。そのために、職員一人ひとりの人格の向上と誰からも愛される職場を目指す
ために、平成26年度の重点課題を掲げ取り組むことになりました。


  ☆県央福祉会平成26年度重点目標

1.県央福祉会の一つ一つの事業所が魅力にあふれ、創造的で、個性的で、
  選ばれる事業所を作ること。
2.職員一人ひとりが、利用者さんとともに笑顔で働ける職場を作ること。
3.福祉・介護に従事する職員の社会的地位(ステイタス)の向上と自尊心(プライド)の
  持てる職員の専門性を高めること。

4.利用者さんやご家族は大切なお客様として、その人権と権利擁護に努めます。
5.職員こそ法人の財産であるとの観点から、これまでの研修制度をより一層充実させ、
  実効性ある研修システムを構築します。
  (1) 法人・研修委員会主催の地域の福祉・介護事業者向けの公開講座を年2回以上
    開催します。
  (2) 生産部会等主催による製品開発及び商品の質の向上を目的とした、技術指導
    研修会を開催します。
6.20年後、30年後の未来に向かい、経営環境の変化に対応したビジョンある法人経営と
  施設・事業所運営戦略の確立に努めます。
7.法人の規模拡大に伴い、理念共有や日々の情報交換を効率的に行えるように、IT関連機器や
  通信システムの充実を促進します。
8.新会計基準移行を平成26年に行うための準備を行います。



  社会福祉法人県央福祉会の理念

Ⅰ.障がい児・者、高齢者のノーマライゼーションの実現から 
       「ソーシャル・インクルージョン」(共生社会)を目指します。

 法人設立とともに、障がい者や高齢者の安心できる暮らしの確立を願って、ノーマライゼーション
の実現に取り組んできました。県央福祉会は次の段階である、「ソーシャル・インクルージョン」
(共生社会の実現)への現実化の一つとして、1978年イタリアが行った「精神病院を廃絶する法律」
の制定をモデルとして、その理念の実現に努力したいと考えています。通称「バザーリア法」
といい、単独型精神病院の全廃に成功しました。法律制定後22年の長き戦いだったようです。
そのモデルとなったのが、イタリア北部にあるトリエステ県の取り組みです。県内に1,200人が
収容されていた精神病院を解体し、そこで働く職員(医師・看護師・ソーシャルワーカー・
介護人等)は、収容されていた精神障がい者とともに、医療・福祉の拠点として、地域精神
保健センターを人口4万人に1か所ずつ作り、その人々が地域生活になじむまでともに暮らし、
症状が悪化した場合は急性期対応のベッドをこのセンター内に1~2床だけ設けて、
地域で暮らせるまで支援しました。
 当法人も、このような支援の仕組みを設け、障がい者の地域生活を目指したいと思います。
それは、ケアホーム・グループホームの充実と相談支援部門や居宅介護・医療ケア提供の
地域拠点を構築することと考えています。それが、当法人がいう「ソーシャル・インクルージョン」
の具現化です。今年度も、このような取り組みがさらに前進することを目標とします。


Ⅱ.社会・福祉・介護ニーズに応えるべく先駆的で開拓的な事業を展開します。
 常に社会のニーズに応えるべく先人たちは、孤児や障がい児等に手を差し伸べてきました。
例えば、
★家庭に恵まれない子どもや孤児(現在の児童養護施設)を最大時に3,000名の子どもたちの
 孤児救済に生涯を捧げた、石井十次(1865~1914年)はわが国の児童福祉の先駆者で、
 「教育院にして養育院にあらず」と言って、食べさせるだけではなく、労働を通じて
 教育をすることが大切であるとの信念の持ち主でした。
★また、留岡幸助(1864~1934年) は、感化院(現在の児童自立支援施設)教育の実践家で、
 北海道家庭学校の創始者として知られています。1888年に同志社神学校に入学。卒業後、
 丹波教会の牧師となって監獄(刑務所)の改良を志し、1891年に北海道空知監獄の教誨師と
 なりますが、不良少年教化事業の必要を痛感し、1894年に渡米し、監獄制度、感化事業を
 学び、帰国後、触法児童や虞犯少年を対象にした教護院「北海道家庭学校」を開きました。
★そして、石井亮一(1867年~1937年)は、立教大学卒業後、立教女学校の教諭に就任し、
 24歳の若さで教頭に就任します。教頭在任中、濃尾大地震が発生し、被災地では、親を
 失った多数の孤児が発生し、その中でも少女たちが人身売買の被害を受けていることに
 衝撃を受け、「女子に性の尊さを知らせずして何が女子教育か」との思いで、急遽、現地に
 赴き、岡山孤児院の石井十次とともに孤児の救済にあたったといいます。被災地で保護した
 20名余の女子の孤児(孤女)を引き取って、私財と聖公会からの義援金を基に、荻野吟子
 女医の自宅を借りて、聖三一孤女学院を開設しました。石井が保護した孤女の中に、
 知的な発達の遅れが認められる女児が2名いました。石井は彼女たちに深い関心を抱き、
 当時わが国では、これらの子どもを「白痴」と呼び人権侵害が甚だしかったため、石井は、
 この問題に取り組むため二度にわたり渡米し、米国各地の大学・図書館で研究に励み、
 知的障がい児教育を学び帰国後、聖三一孤女学院を滝乃川学園と改称して、知的障害者教育・
 福祉の専門機関としたのです。石井亮一は日本の知的障がい者福祉の創始者であり、社会福
 祉法人滝乃川学園、財団法人日本知的障害者福祉協会の創設者となり、日本の「知的障害者
 教育・福祉の父」と呼ばれるようになりました。
★戦後では、糸賀一雄(1914年~1968年)が、昭和 21年11月、戦後の混乱期の中で池田太
 郎、田村一二両氏の懇請を受け、知的障害児等の入所・教育・医療を行う「近江学園」を
 創設し、園長となります。以来、あらゆる困苦と戦いながら、学園の充実を図るとともに、
 西日本で最初の重症心身障害児施設「びわこ学園」を設立するなど、多くの施設建設を
 手がけるとともに、「障害の早期発見、早期対応」のための乳幼児健診システムの確立に
 寄与するとともに、多くの指導者を養成し全国に送り出すなど、わが国の障害者福祉の
 基礎づくりに多大な業績を残しました。これらの取り組みにおいては、重度の障害児であっ
 ても、人間としての生命の展開を支えることが重要であるとの理念のもとに、「この子ら
 に世の光を」ではなく、「この子らを世の光に」と唱え、人間の新しい価値観の創造を
 目指した人権尊重の福祉の取り組みを展開し、その精神は、現在もなおわが国の多くの
 福祉関係者に受け継がれています。こうした精神は、今日でも受け継がれており、
 その先人たちの果たした功績や役割を私ども県央福祉会の役職員一人ひとりが十分に認識し、
 新たな福祉・介護のニーズに取り組まねばなりません。


  法人の基本方針

1.人権の尊重とサービスの質の向上を図ります。
2.インフォームドコンセントを大切した利用者主体の支援を行います。

   利用者主体の支援をより適切に行うために、支援マニュアルを整備します。 
3.地域との共生をめざします。
   地域における福祉システムの構築には、主体的に関わり、多様な職種・事業所と
  の連携・協働により地域の福祉課題に取り組みます。また、他の社会福祉法人や社
  会福祉協議会、保健・医療機関、NPO法人、市民団体との連携・協働で地域住民
  の福祉と生活の質の向上に寄与します。
4.ニーズの多様化・複雑化に対応して行きます。
   社会福祉に対するニーズも多様化・複雑化しています。当法人としては、それら
  のニーズに対応して行くために新たな事業を展開していきます。
5.社会的ルールの遵守(コンプライアンス)の徹底を図ります。
   県央福祉会は、関係法令、法人の定めた諸規程はもとより、法人の理念や社会的
  ルールを遵守した経営・運営に努めるとともに、その実現のために、倫理行動綱
  領や規程等の遵守と管理体制の整備、マニュアルの周知徹底、コンプライアンス
  教育に取り組みます。
6.説明責任(アカウンタビリティー)の徹底を図ります。
   利用者・家族、地域とのコミュニケーションを図るために、広報誌とホームペー
  ジにより、積極的に情報開示、情報提供に努めるなど説明責任を果たします。
7.人材の確保・育成のための研修体制の充実と、適切な人事・労務 管理を実践
  します。

   研修委員会を充実させ、法人事務局に人事担当を設置し、質の高い職員の確保
  と育成に努めます。また、社会のニーズや利用者・家族への支援に対して積極的
  に関わる職員養成に努めます
8.柔軟で行動力のある組織統治(ガバナンス)の確立をめざします。
9.財務基盤の安定化に努めます。
   信頼性の高い効果的・効率的経営の観点から、安定的な財務基盤の確立と適切
  な財務管理・会計処理を行います。
10.国際化への対応に取り組みます。
   国際化が進むなか、地域で生活する外国人に適切な相談・支援や福祉サービス
  提供ができないか。また東南アジア・東アジア等の福祉人材の育成に寄与し、国
  際貢献に努めることができないか。さらに、日本に留学している東アジアをはじ
  めとする、福祉・介護職をめざす人材受け入れにトライします。
11.社会貢献活動に積極的に取り組みます。
   社会福祉法人は、公共性・公益性が極めて高い団体であり、法人税や事業税、
  固定資産税などの優遇扱い団体となっています。また、法人の強みを生かし、人
  的な面や文化・スポーツ面などから、地域社会や国際的な貢献活動ができないか
  考えてきました。
  他の公益的な法人などと協力して、具体的に何ができるのか。今年度は、検討
  し取り組みを始めていきます。


  県央福祉会の使命(ミッション)

(1)福祉の現場は、「社会福祉の仕組みや制度を変える」原動力となる使命があります。
(2)福祉の現場は「社会保障の第一線である」という認識を持って、時代の先端を歩まな
  ければならないという使命があります。
(3)どんな人の人生も肯定される社会作りをするという使命があります。


  県央福祉会の職員行動指針

1. 県央福祉会は、利用者さん・ご家族は、大切な「お客様」として受け止め、より質の
  高い支援に努めます。
2.笑顔を大切にした職場づくりをめざします。
3.ホスピタリティー(お互いを思いやり、手厚くもてなすこと)とコーテシー(礼儀正しい)
  を持ち合わせた人になることをめざします。



2.平成25年度 県 央 福 祉 会 が 積 極 的 に 取 り 組 む 事 項
(1) 利用者さんが安心して暮らせる生活環境と権利を守る仕組みの整備 (法人本部)
(2) 人材確保及び養成の仕組み作り ( 法人本部及び各事業所)
(3) 外部監査の実施(4年目の取り組み) ( 法人本部)
(4) 時代のニーズに即応した事業展開 (法人本部)
(5) 誰もが働きやすい職場づくり(就業規則の改正)と、努力した職員が報われる
    組織づくり(昇格制度及び人事考課制度の導入)をめざします
    (法人本部及び各事業所)
(6) 規 則・規程類の整備や、全事業所・全職員が情報を共有し、発信することを
    通じて、組織統治力(ガバナンス)を高め、社会的信頼の高い法人組織を
    目指します (法人・全事業・全職員) 
(7) 第三者評価及び利用者満足度調査を実施します (各事業所)
(8) 職員の法人内外における交流研修の充実 (法人本部及び各事業所・
    研修委員会)
(9) 法人・各事業所のホームページの拡充と並行し、国際化への対応として、
    英語・中国語・韓国語等によるホームページづくり (法人本部)
(10) 東アジア・東南アジア等への支援や外国人留学生や体験学習生受け入れ
     (法人本部等)
(11) 昨年の創立30周年を機に、今後の30年後50年後をめざし、福祉・介護事業の
    社会的地位(ステイタス)と誇りと夢と希望の持てる専科集団の育成(法人本部)
(12) 地域との防災協定の締結 (各事業所)
(13) 音楽・スポーツ・芸術・学術面・ボランティア等を通して地域社会に貢献します
                            (法人本部・各事業所及び 各職員)
(14) 生産部会が中心なり、生産性向上と利用者工賃倍増のための新商品開発を行います
                            (生産活動事業所)
(15) 居宅介護者初任者研修会(旧 ホームヘルパー2級養成講座)及び移動支援(ガイドヘル
    パー)講座を開催します (法人本部およびエリア単位)
(16) 法人内の同業種・同事業所(領域別部会活動)は、情報交換や課題共有を密にし、利用者
    支援の向上に努めます  (法人・各事業所)
(17) 心を込めて、正しい利用者さん支援を誰もが行えるよう、マニュアルとDVDを作成し
    継続的な研修を行います (法人・各事業所)


3.施設整備
(1) あさみどり保育園の開園(借用型) 平成26年4月
(2) 「 きらら」の「従たる事業所」及びグループホーム「ミントハウス」の移転
    (借用型) 平成26年4月
(3) グループホーム「フランボワーズ上溝」の開所(借用型) 平成26年4月
(4) 横浜市地域活動支援センター「スカイキング」の開所(借用型) 平成26年4月
(5) 綾瀬市障害者自立支援センター「希望の家」の「従たる事業所」製パン部門及び
    自家製ブレッド店舗の開所(借用型) 平成26年4月
(6) 横浜市内の「ともしびショップ」4店舗を、神奈川県手をつなぐ育成会」から引継ぎ
    N‐クラップの作業場として再出発 平成26年4月
(7) 県央療育センターの建替えが終了し、26年4月に再出発するとともに、その2階には
    グループホーム「カーサ柳橋」の開所(借用型) 平成26年4月
(8) 川崎市より指定管理制度により受託した多機能型事業所「川崎市わーくす川崎」開所
                                  平成26年4月
(9) ふきのとう舎の「印刷部門」及び「ダンデリヨン」の独立と、ワークステーション菜の花の
    「やまとICTセンター」を分離・統合し「ワークス桜舎」を多機能型事業所として独立
                                  平成26年4月
(10) 大和市柳橋に小児科・内科「大和さくらクリニック」及び医療型特定短期入所事業の開所
                                  平成26年4月及び7月
(11) 予防介護デイサービスサンター「かりん」を現在地から大和市下鶴間に新築移転
    (借用型)平成26年10月
(12) 大和市西鶴間に「西鶴間保育園」(仮称)を開所(借用型) 27年2月開所をめざして
    建設準備
(13) 藤沢市湘南台に「湘南台南保育園」(仮称)を27年4月開所をめざして建設準備


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